今朝は雨
赤い傘が歩道に揺れる
昨夜の出来事を地面に
叩きつけながら
雨が泣く
紫陽花が庭に咲いていた。
出会いは晴れた午後
アルバイト先で芽生えた
二十歳の恋。
初めはあなたから
私は戸惑いながら
あなたを見つめた。
お互い誓った海の汐風
二人の想いをアルバムにして
kissして抱かれた
恋愛記念日
あなたの好きなショートカット
あなたの好きな白いシャツ
あなたの好きなピンクのルージュ
けれど、あなたは変わった。
あなたの為に変えたのに
見てもくれない
褒めてもくれない
4年目の秋。
突然、時計が壊れ始めた。
毎日でも声を聞きたいと
言って頬を撫でたあなたが
もう、わからない人になる
他に気になる人はいない
君が悪いわけではないと言う
全て僕が悪いと謝る
ただ…と言いかけた。
私は怒らないから
話してとせがんだ。
すると、優しく話し始めた。
前より好きじゃない
大事だと思わない
もう、いい。
初めからわかっていた
あなたはいつも
誰かを忘れる為に
私を好きになろうとしたでしょう
ショートカットも白いシャツも
忘れられない女性の面影
私に求めただけなのですか?
ダメだとわかっているのに
まだあなたを変えたい
私がここにいる
さようならの言葉
あなたから言うなんて
酷すぎて涙もでない
一夜過ぎても嘘であってほしい
今も降り続く雨は
きっと私のことなんか
知らんぷりするでしょう
さようならするぐらいなら
あの日にさようならを
言えたのに…