「授雲さん。
私今仕事を何もしていなくて、つまらない毎日を過ごしています。」
そう言って話すのはM子さん。
2人の子供を無事に育てあげ、その後去年の6月に下の娘さんのご結婚を済ませ、今年4月に長年働いていた会社を辞めて家で普通に専業主婦をされています。
授雲:「会社を辞める辞めたいって…」
M子さん:「そうなんですが、暇なのはどうも…」
授雲:「持病の腰痛をこれ以上悪くしないようにしないといけない為に辞めたのでは…」
M子さん:「はい、でもまた仕事したくなりました。」
やはり自分の働く目的や忙しい自分、頼られる自分、甘えられない自分が好きな人は、「みんなに置いてきぼりになってしまう。」とか、「私はこのまま何も出来ない人になるかもしれないなぁ」とか思ってしまうのですね。
多分周りの人は何も思っていないのに、自分で勝手に思いこんだり、考え過ぎたりするのです。
皆さんの周りにもM子さんの様な方はいらっしゃると思います。
皆、それぞれの人生の在り方があるとは思うのですが、平凡な家庭ならば、結婚して、子供が生まれ、そして育ち、その後結婚、それからがまた健康でありながらも老いて行くことにも喜びと感謝を感じながら毎日暮らすのです。
朝起きてから夜眠るまでの間に特別困る事があったり、不幸な出来事がないからこそ、安定した生活を過ごす事が出来るのです。
普通に人間は生きてる間に老化は始まりまるのです。
赤ちゃんの頃は300gの脳の重さだったのに、4歳の頃は約90%程までに完成しているのです。
そして、大人になったら男性なら平均1250g、女性なら1150gになっているそうです。
しかし、高齢者になってくると、脳の重さも小さくなって軽くなります。
また、少し刺激がある日常を過ごす事で老化も遅らせることも出来るのです。
簡単なようで歳の取り方は難しいですね。
腰痛が酷かったM子さんは仕事をすれば頑張り過ぎることから今年4月に退職したのに、会社を辞めている事で腰痛も軽くなっていることに気がついてくれたら良いのですが、前の職場にいるようにはいかないのに、頑張れた自分だから、どこでも働けると思っているところがあるのでしょうね。
キャリアが長いと、自分の仕事の仕方を変えようとはしませんし、 また自分の考えが正しくなくても正しいと思いたくなるものなのです。
ですから仕事も大事なことですが、今の環境があるのはそれ以上に家族の方々の協力があっての事だと思います。
確かに仕事をすると緊張がありますが、頑張り過ぎない職場にいたほうが体にも良いし、心にも良いのです。
あまりハード過ぎる仕事も考えものですね。
さて、このM子さん現在はとある新聞社で新聞の中に折込チラシを入れるバイトを週に2回一日3時間しています。
そして、働く喜びと毎日楽しく暮らしているM子さん は「感謝」も忘れていないようです。
来月は結婚した娘さんの住んでいる東京にご夫婦で3泊されるそうです。
きっと、元気なM子さんの姿をみて安心されると同時に穏やかな無理がない暮らしに幸せを感じるひと時を過ごされると思います。
皆さんにとっても、悔いのない人生であられますように祈っております。